クーポン券を作りたい!プロが教える作成ノウハウとデザインのコツ

実店舗での、新規顧客の開拓やリピーターのサービスに欠かせないクーポン券。
デザイン・印刷から納品にいたるまで、よりわかりやすく使いやすい、最大限の効果が発揮できるクーポン券を制作するためのノウハウをお伝えします。

デザインから印刷用紙の選び方まで、参考にしてください!

クーポン券に欠かせない、管理番号のナンバリング印刷は、高山印刷にお任せください。

ナンバリング・シリアル番号のバリアブル印刷

クーポン券を配布するメリット

クーポン券の配布は、リピーターの増加や新規顧客の集客に効果的です。店舗運営においてクーポン券を活用するメリットを以下に紹介します。

  • 顧客満足度の向上: お得なクーポンを利用することで、顧客の満足度が高まります。
  • リピーターの獲得: クーポンを使用したいと思うお客様が、再度店舗を訪れる機会が増えます。
  • 新規顧客の獲得: クーポンを利用して初めて店舗を訪れたお客様が、リピーターとなる可能性があります。

是非、クーポン券の配布を店舗運営の戦略に取り入れて、リピーターや集客アップを目指してみてください!

実践!クーポン券の作成ノウハウと注意事項

1.クーポン券は一目で訴求・メリットが伝わるようにしましょう

クーポン券を手にした時の視線の流れはZ型です。Zを意識して基本デザインを考えます。

先頭は20パーセントオフ!とかドリンク1杯無料!とか、一目でメリットが分かるように心がけましょう。
ちゃんと読まないと分からない内容では、受け取った側は面倒になり効果が期待できません。

そんなのあたりまえ!と思われるかもしれませんが、あれもこれも説明したい!と詰め込んでいくと、ありがちなのです。

もう一度見直してみましょう。

2.クーポン券には有効期限を設けましょう

有効期限

意外と忘れがちですが、配布クーポン券には使用期限をかならず設定してください。有効期限を設けることで、より早期にクーポン券の効果回収が見込めます。

有効期限が無いと、「またいつか使おう」とお財布から取り出され、そのまま忘れ去られてしまいます。

3.クーポン券には管理番号やクーポンコードを付けましょう

クーポン券には1枚ずつ管理番号や個別のコードを設定することが望ましいです。

これにより、クーポン券の利用状況や配布効果をただしく把握できることや、悪用を防ぐといった効果があります。

1枚1枚別の内容を印刷するためには、「バリアブル印刷」という印刷技術が必要になります。バリアブル印刷についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
バリアブル印刷とは?事例・仕組み・費用・注意点を徹底解説

管理番号を付けることで、配布拠点と紐づけた番号を回収後に集計することが出来ます。例えばどの拠点からの使用が多いかなど、今後のマーケティングに生かすことが出来ます。

バリアブル印刷では一般的に、可変部のデータの種類が多ければ多いほど、印刷コストが上がってしまいます。

これを避けるために、すべての紙にユニークなコードを入れず、数種類のコードをまとめて複数枚に印刷するといった運用をされるケースもあります。

また、管理番号をユニークなバーコードやQRコードにして、コードリーダーとPCを使えば、より簡単な集計が可能になります。

以下はイベントの入場チケットに QRコードを挿入するケースでの記事ですが、クーポン券にも同じ仕組みが適用できるかと思います。
すぐできる!ユニークQRコードを使ったチケット集計で入場をシンプル簡単管理 

4.大事なことはおもて面で完結します

裏面をちゃんと見るお客さんはあまりいません。上記1〜3は、必ずおもて面に記載するようにしましょう。

特に3.の管理番号が裏面にあると、店舗スタッフ側も気づきづらく、また、配布時もわざわざ裏を確認したりと煩雑になるので、こちらもスペースを勘案して出来るだけおもて面に入れることが大切です。

5.プリントアウトして確認します

現在、デザイン制作においても画面上で完結できることが多くなりましたが、クーポン券は紙ですので、プリントアウトして配置やフォントサイズ等、再確認しましょう。

特に、老眼世代の方を対象にしたクーポンを、若い世代が制作する場合は要注意。読むのにすごく苦労するクーポンができてしまうことがあります。

読みやすいサイズになっているか、この大きさで大丈夫か、周りの意見も聞いたりして再度確認しましょう。

印刷発注時のポイント

1.クーポン券に最適な用紙の選択

クーポン券に使われる代表的な用紙です。
厚さの単位に使われている「㎏」とは、A4などのサイズにカットする前の元々の紙を1,000枚重ねたときの重さをあらわします。

つまり、この数値が大きいほど厚みがある用紙になります。

  • 上質紙 70㎏(約10mm)
  • 色上質紙 中厚口(約10mm)
  • マットコート紙 90㎏(約12mm)
  • コート紙 90㎏(約9mm)
  • 上質紙 90㎏(約12mm)
  • マットコート紙 110㎏(約15mm)
  • コート紙 110㎏(約12mm)
  • 上質紙 110㎏(約16mm)

ここまでは、基本的には一度だけ使って捨てられてしまうクーポン券に見合った、薄すぎず暑すぎずな安価な用紙です。

上記以外にも、クーポン券自体の価値が高い傾向にある物では、

コート180kg(約21mm)・アートポスト180㎏(約20mm)・マットポスト180㎏(約22mm)等のポストカード紙が使用されることもあります。


コストを抑えるため、あまりにも薄い紙を使うと、配布後のハンドリング(1枚に分けにくいとか数えにくいとか)が難しくなってしまう場合があります。また、薄い用紙で印刷が難しく、結果としてコストアップにつながってしまう場合もあります。

基本としてマットコート紙・コート紙・上質紙の90㎏程度をベースに考えましょう。

なかでも、マットコート紙は写真等の写りも良く、配布時も滑りにくいので、コストと品質のバランスからもお勧めです。
また、上質紙は写真や鮮やかな色があるデザインですと、インクを吸ってしまうので、意図的でない限りお勧めできません。

まずはマットコート90㎏を基準にしてはいかかでしょうか。

2.カラー?モノクロ?印刷コストについて

こちらはサイズと数量の関係でここですぐにこれがお勧めです!とはなかなか言い切れません。ここはまず印刷会社とよく相談して、クーポン券の目的に沿ったデザインが出来るのが一番だと思います。

一例としては大量の名刺サイズクーポン券を制作する場合、モノクロ印刷でもカラー印刷でも単価はそこまで変わりがありません。

ですので、大量配布でコスト重視でも、インパクトを考えてカラー印刷をするのは充分ありだと思います。

数量が少ない場合は、カラーかモノクロかで、金額差が大きい場合がありますので、予算が足りない場合は、色上質紙にモノクロ印刷をするのも手です。

また、特色印刷が対応可能な印刷会社でしたら、通常の白い紙や色上質紙とうまく組み合わせて、1色で表現の幅が広がります。
※通常、特色印刷はモノクロ1色印刷より印刷金額が上がります。

3.納品時とその後の配布までをシミュレーション

クーポン券は名刺サイズなど、小さい場合が多いです。そのため、オビをすることが必須になります。100オビ・200オビ等あらかじめ決めましょう。

なお、オビの指定で印刷工程が変わる可能性があります。そのため、印刷後では対応できなかったり、余分に納期がかかってしまう場合もあります。
そうならないためにも、あらかじめ、どのような形態だと店舗で使いやすいかをよくヒアリングするのが良いと思います。

配布拠点が数箇所になる場合、印刷物と一緒に施策の概要など目的を簡潔にまとめたチラシや送付状をつけましょう。店舗に伝わってなくて活用されなかった、などとなってはもったいないです。

クーポン券のデザイン参考テンプレート

クーポン制作の注意事項をふまえて、実際のデザインに入ります。

ゼロからデザインをしていくのは大変ですが、最近は便利な無料テンプレートサービスが各社から出ています。

ターゲット層に合わせて、デザインのトーンなどを選択していきましょう。以下のサービスがおすすめです。

誰でも気軽に編集しやすい、Office (Word や PowerPoint)を使ったテンプレートがたくさんあります。地域の商店などでも使いやすい、親しみやすいデザインが中心となっているので、安心して使えます。

Officeテンプレート チケット(割引クーポン)

WEBブラウザ上で編集できる、おしゃれなデザインのクーポンテンプレートが豊富です。

デザインAC クーポンテンプレート

まとめ:クーポンは使われ方を想定して慎重に仕様を決めよう!

ひとことでクーポン券と言っても、デザインや訴求、そして印刷用紙の種類や色まで、さまざまな仕様を決めていく必要があることがお分かりいただけたかと思います。

もし自社内で考えることが大変だったり、プロの助言が欲しいとき、早めの段階で印刷会社にご発注されるのも手です。

1枚1枚の印刷物に異なるデータを入れ込む「バリアブル印刷」を専門とする当社では、日々多くのクーポン券の制作をお手伝いしております。お気軽にご相談ください。

ポイント券・クーポン券の印刷(高山印刷株式会社)

投稿者

東京営業所長 あいだ
東京営業所長 あいだ
1999年入社時は当時貴重なMacに触れたくてDTPを担当、その後本社地区の営業担当を経て、2005年からは東京営業所長。
バリアブル印刷には初代オンデマンド印刷機導入時より、20年近く携わっており、専門分野としてあれこれ知識を貯めました。
お客様からの課題解決のため、社内で知恵を絞って対応しています。

プライベートでは1人息子と父子キャンプを楽しんでいます。

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