要チェック!バリアブル印刷があるデザインデータ入稿の注意ポイント

バリアブル印刷物を作成するにあたり、一般の印刷物に比べて違う点、注意すべき点についてお知らせしたいと思います。
こちらの記事では印刷業界標準ソフト、イラストレーター(Ai)の場合の確認ポイントをまとめ、スムーズに入稿するためのお役立ていただけたらと思います。
弊社はアドビCC導入済みです。
目 次
デザイン・バリアブルデータ作成・入稿注意点 説明動画
一般的な入稿データの注意点を今一度確認する
バリアブルの場合でも一般的なデータ作成とは基本的な部分は同じですので、まず下記2点を留意していただく必要があります。
- 背景がある場合、3ミリの裁ち落とし幅が必要
印刷物は少しのズレが発生しますが、裁ち落とし幅が無いと、仕上の際、ズレが少し発生しただけでも、印刷されていない白い部分が見えてしまいます。 - 仕上サイズの上下左右内側3ミリは文字を入れない
仕上がりの内側3ミリは文字を入れず背景のみにしておくのが無難です。
ズレが発生した際、文字がギリギリに見えて不格好になったり、最悪の場合文字が切れてしまうこともあります。 - デザイン部分のフォントはアウトライン化する
アウトライン化を忘れないでください。

- Aiファイル・画像のカラーモードはCMYKモードにして下さい
また、画像ファイルは埋め込み画像にて支給して下さい。
バリアブル項目スペースを考えてデザインする
バリアブル項目のスペースを考えます。こちらもデザインから上下左右3ミリ余白を取ります。またはバリアブル部分と背景等重なっても問題が無いデザインにします。
通常、デザイン部分は従来の版を出す印刷方法(オフセット印刷)でまず印刷します。そして、バリアブル印刷の部分は版の無いデジタル印刷機という別の印刷機を使います。そこで多少ずれが発生しますので、そのずれを目立たなくさせるための手法です。
そこまで印刷数量が無く、デジタル印刷機のみでデザインも含め一括で印刷できる印刷物は、バリアブル項目の余白が上下左右3ミリなくても問題ありません。
(目安:名刺サイズで8000枚程度・ハガキサイズで3000枚・A4サイズで800枚程度まで)
バリアブル項目のフォント
対応フォントについて
- Windows10に標準で入っているフォント
(MS明朝、MSゴシック、游ゴシック、メイリオ、MS UI Gothic等) - Adobeフォント(小塚ゴシック・小塚明朝)
- モリサワフォント各種(モリサワパスポート導入済)
- 欧文フォント
※対応していないフォントの場合、出来るだけ近いフォントを提案させていただきます。
お客様からのフォント支給は受け付けておりません。
対応フォント詳細
- 対応可能
OpenType 書体で、(pro、pr6、pr6n、pr5が付く書体。指定がない場合はpro) - 対応不可(一部例外有り)
OpenType 書体でstd、stdnの書体(A-OTF A1明朝 Std Boldは文字数が少ないので文字を作字しなければならない場合があります) かな書体・合成書体は基本不可(inDesignでバリアブルデータを作る場合はこの限りではありません)
上記以外のフォント
市販のTrueTypeフォントは弊社で出力実績があるフォント以外受け付けておりません。
バリアブル項目の色について(黒なの?カラー出来るの?)
バリアブル項目は、デザイン部分をオフセット印刷で行うような数量が多い印刷物では全くコストが合わなくなります。ですので、基本的に白黒です。
版の無いデジタル印刷機で完結可能な場合はカラー印刷も可能です。
10000枚程度までの名刺サイズ会員証や4000枚程度のDM、賞状などはカラーでも通常コストでご対応可能です。
(画像処理等が必要な場合は別途処理費用が発生いたします)
逆に数量が多く、例えば数万枚の抽選券等で、シリアル数字を目立たせるためにシリアル数字自体を赤にしようとします。
するとデジタル印刷機のカラー印刷は印刷単価が高いので、印刷枚数が増えれば増えるほど、非現実的な金額になってしまいます。
そのような場合は周りに赤い枠を入れるなど、デザイン上での工夫が必要です。

バリアブルQRコード・バーコードを配置する場合の注意点
バリアブルQRコードの注意点
QRコード変換用の元データCSV等テキストデータで支給して下さい。QRコードが画像化されたものはご対応出来かねます。
注意点について詳しくは下記の記事をご参考下さい。
失敗しないQRコード印刷!サイズなど押さえておきたい設定ポイント
バリアブルバーコードの注意点
バーコードはQRコードと違い、バーコード規格と挿入する文字桁数でバーコードの幅が大きく変わってくるので注意が必要です。
ポイントは
- バーコードと背景等デザインは上下左右3ミリ白で空ける
- バーコードの規格…CODE39,JANコード,NW-7等々
- 挿入する文字桁数…5桁なのか10桁なのか20桁なのか
上記3点を確実にクリアしてからデザインを行いましょう。後でバーコードを縮小して入れられることもあるのですが、バーコードリーダーによっては読み込みづらくなることもありますので、あまりお勧めできません。

入稿データはプリントアウトして最終確認する
入稿時はプリントされた見本は不要ですが、画面上の配置のみで完結すると、フォントサイズが極端に小さく、実際の仕上がりがとても読みにくかったり、表裏のデザイン配置が間違っていて修正が必要になったりする場合があります。
ご面倒でも、一度プリントアウトして画面上のみで完結せず、一度原寸大で最終確認してから入稿されるのが安心です。
投稿者

- 1999年入社時は当時貴重なMacに触れたくてDTPを担当、その後本社地区の営業担当を経て、2005年からは東京営業所長。
バリアブル印刷には初代オンデマンド印刷機導入時より、20年近く携わっており、専門分野としてあれこれ知識を貯めました。
お客様からの課題解決のため、社内で知恵を絞って対応しています。
プライベートでは1人息子と父子キャンプを楽しんでいます。
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